クリーニング店の技術をご家庭でも!
洗濯のプロのクリーニング屋さん!
いったいどんな洗濯やクリーニングをしているのか?
その中でも、ご家庭でもできるプロの技をズバリ公開します!
Contents
レーヨンは、洗濯できない素材とされていますが・・・
一般的に、レーヨンは、洗濯(水洗い)をしてはいけないことになっています。だから、洗濯表示も「家庭での洗濯禁止」がついているはずです。
実は、プロのクリーニング店でも、レーヨンの服は、クリーニング店でも水洗いできないとされています。
商業用クリーニングの洗濯表示も「ウエットクリーニング禁止」となってます。ウェットクリーニングとは、クリーニング店が特殊な技術で行うプロの水洗いのことです。
実際に、レーヨンの服を普通に洗濯(水洗い)すると、大人の服が子供のサイズになってしまうほど見事に縮みます。これは、レーヨンという繊維の特徴で、水につけていると縮む性質を持っているからです。

しかも、レーヨンの服は、夏に着用されることが多く、汗の汚れがついていることが多いです。
家では洗濯できないし、クリーニング店にだしても、ドライクリーニングですから、水溶性の汚れや汗の汚れは取れません。
そこで、レーヨンを水洗いする方法を考えました!
ここで紹介する方法は、私が多くのクリーニング店に指導しましたレーヨンの水洗い方法です。ご家庭でも同じことができます!
まずレーヨンのことを知ってください!
レーヨンとは、原料の木材パルブから絹の外観に似せて人工的につくった繊維です。ビスコースレーヨンとも言います。フランス語で「光線」という意味。
主成分が綿などのセルロースと同じなため、土に埋めていると分解・消滅してしまいます。
レーヨンの長所は・・・
・吸湿性が良い(化学繊維の中で一番高く、綿よりもよい)
・レーヨン独特の光沢とドレープ性が優れている。
・熱に強く、軟化や溶解をしない。
レーヨンの短所は・・・
・水で縮みやすく、水洗いできない。
・シワになりやすい
レーヨンが水で縮む理由
レーヨンは水分をよく吸収します。レーヨンは、水にぬれると吸収して糸が膨張します。その結果、糸の径が太くなり、織りの湾曲を大きくしてしまいます。そして、乾くと糸の太さは元に戻りますが、湾曲はそのままなので全体の長さが縮んでしまいます。これを膨潤収縮といいます。
だから、レーヨンは水洗いすると縮み、「洗ってはいけない」となっているのです。

クリーニング店でも、レーヨンは水洗いできませんでした。
かつて、私がクリーニング会社で働いてた時、クリーニング業界では、レーヨンは水洗いできない素材でした。ですから、基本的にドライクリーニングで洗っていました。(今も、大部分のクリーニング店では、水洗いしないかも・・・)
しかし、レーヨンの服は、夏に着用されることが多く、汗がよく付いてました。ドライクリーニングでは、汗は取れません。それでは、プロとして本当にキレイにしていることになりません。
当時の私は、それが悔しくて、洗い方を研究し、レーヨンの水洗いに成功しました! 大手のクリーニング会社だったので、その後、何千、何万着というレーヨンの服を水洗いしました。
その後、独立をした時、全国の何百店という数のクリーニング店に技術指導しました。レーヨンの水洗い方法は、その時、私が指導した技術の一つです。
それから、レーヨンが水洗いできるクリーニング店がたくさん出てきました。(と言っても、クリーニング業界全体からみると、まだ一部でしょう。)
これから、みなさんに、クリーニング店に指導したレーヨンの水洗い方法を紹介します。
レーヨンの洗い方を大公開!
レーヨン100%でもバッチリ!
まず先に、レーヨンを水洗いする答えを書きますと・・・
レーヨンは、特別な洗剤【プロ・ウォッシュ】を選ぶことがポイント!
そして、レーヨンが大きく縮む前に、1~2分の短時間で洗いあげてしまうことです。
これだけです!
一般的なおしゃれ着のように、洗ってはいけないのです。後ほど、詳しいマニュアルを紹介します。
レーヨンの洗濯には、プロ・ウォッシュ!
クリーニングのプロ仕様の特別洗剤だからこそできること!
レーヨンのような素材を洗うには、プロ・ウォッシュがあると、本当に安心して洗濯をすることができます。
プロ・ウォッシュが他のおしゃれ着洗剤と全く違うのは、衣類を守るする力が圧倒的に強いこと。
他に比べ、縮みにくいし、もし、縮んだとしても、元のサイズに戻しやすいのです!
プロ・ウォッシュは、洗浄力が高いので、短時間洗浄でもしっかりキレイに!
プロ・ウォッシュでのレーヨン水洗いのマニュアル
プロ・ウォッシュでのレーヨン水洗いのマニュアル
① 短時間洗浄ができるように、洗い槽、濯ぎ槽を用意する。
2つの槽を用意できない場合は、とにかく短時間できるよう工夫を・・・
② 衣類をサッと数十秒で洗い、すぐにサッとすすぎ、脱水機へ!
すすぎの前に、軽く中間脱水を入れてもOK!
最終の脱水まで(洗って、濯ぐ)、トータルで1~2分以内で!
③ 脱水の時間も短くし、形を整えて干します。

レーヨンを、綿製品と同じように時間をかけて洗うとダメです。
水を吸収して縮む性格をもった繊維ですから、大きく縮んでしまう前に1~2分以内で洗って濯いで下さい。
1~2分の時間は、クリーニングの工場での経験則で導き出された時間です。
レーヨンに吸収される水に注意!
レーヨンは、水につかっている時に、一番縮みます!
レーヨンが縮むのは、水につかっている時です。それは、レーヨンが水を吸って、どんどん膨らみ、縮みが進行します。さすがにレーヨンでも水を永久に吸収しませんから、数分~十数分ほどで吸収は止まりますが、その時には、とんでもなく縮んでいます。
ですから、水からレーヨンの服を引き上げた状態の時は、レーヨンが吸収できる水分は、服の表面についてるわずかな水分のみ。ある程度は縮みが進行しますが、わずかです。
軽く脱水をすれば、もう吸い込む水分はないので、縮みは進行しません。脱水機が、高速回転になって数十秒で、余分な水分の大部分はなくなります。
ちなみに、レーヨンは、しっかり脱水するのでなく、短時間の脱水が理想です。しっかり脱水すると、シワができるだけです。私は、高速回転になって10秒ほどで強制終了して、脱水を終えています。
厳密には、レーヨンは短時間でも水につければ縮みます!
しかし、1~2分間の短時間だと・・・ 縮むといっても、ごくわずかです。レーヨンが水をしっかり吸収し膨潤するには、数分以上はかかります。
1~2分程度の短時間洗浄でのレーヨンの縮みは、干す時に少し引っ張って形を整えたり、アイロンで仕上げる時に少しだけ引っ張り気味にするだけで、元のサイズに戻ります。
しかし、ふつうの洗濯物のように長い時間、水につけているとレーヨンが大きく縮みきってしまい、元のサイズに戻すのは、非常に困難です。
ポイントは、短時間洗浄で、レーヨンが簡単に元に戻る、わずかな縮みのレベルでとどめる洗い方をすることです。
「プロ・ウォッシュでレーヨンが洗えました!」の報告がたくさん!
紹介しきれないぐらい、たくさんのお声をいただいてます。
毎回クリーニングは難しいので、家庭で洗濯できるのはとても助かります!!
今のところ失敗なしです!これはもっと早く買えばよかったです!
無くなったらリピートさせていただきます!
洗う枚数が少ないときは、洗面台にプロウォッシュと水を入れてささっと手洗いし、脱水も数十秒で完了です。フワフワの仕上がりになりますし、これからもリピしたいと思います。
本当に急いで、短時間しか浸けませんでしたが、汗の臭いなどもせず、汚れは落ちているように思いました。
最初からネットに入れて浸けると、よりスムーズに脱水に行けると思います。また、干す時に伸ばすのは結構重要だと思います。
(1回目に1.5cm程縮んだ物が、2回目に元に戻ったりしました。)
毎回クリーニングだと思うと、着る回数も減ってしまうので、ホントこの洗剤に出会えて良かったです♪
色落ちcheckでOKだったレーヨン100%のブラウスを洗ってみました。
プロ・ウォッシュを入れた洗い用の水とゆすぎ用の水を洗い桶に用意し「1・2・3・4…」と頭で時間を計りながら…洗い始めから終わるまで約1分以内(脱水約20秒込み)で…。
洗い水が汚れているので汚れも落ちているようです。縮むことも無かったです。
家庭で洗えるおしゃれ着専用洗剤って「シルクやレーヨンは洗えません」表示のあるものばかりで、家庭での洗濯は諦めていましたが…。
こんなに簡単にデリケート素材が家庭で洗えるなんて感激です。親切な注意点や洗い方の説明もついています。
たっぷり容量でこのお値段… もうクリーニング屋さんに行く回数が減ること間違い無し。リピ決定!!です。
市販のドライクリーニング洗剤では色んな方法を試しても毎回、縮んだり型崩れして失敗の連続だったのですがプロ・ウォッシュは買った時と同じ形で仕上がりました!
これからレーヨンのお洋服洗いまくります! ウールのセーターも市販のドライクリーニング洗剤よりふんわり感が格段にアップ!
短時間洗浄と、しっかりとした汚れ
レーヨンは、しっかり汚れる前に洗うのがいいですね!
汗などは、短時間洗浄で十分にキレイになります。
もちろん、しっかりとした汚れは、短時間では取れません。(プロ・ウォッシュは、洗浄力が高いので、そうは言ってもかなりとれます。)
念のため、しっかりとした汚れについても、書いておきますね!
部分的についた汚れは、洗う前に部分的にシミ抜きをしましょう!
(スプレーの酸素系漂白剤なども便利ですよ!)
部分的に洗って(シミ抜きして)、服全体はサッと短時間洗浄!
レーヨンをしっかり洗いたい場合
レーヨンの服を着て、ドロドロになってしまうことは、少ないと思うのですが・・・ 服全体がシッカリ汚れている場合についてです。
あまり汚れがひどい場合は、短時間洗浄では、さすがに汚れが落ち切りません。
一応、クリーニング店に指導している方法を紹介しますが、家でやるには、あまりお勧めではありません。手間がかかり、難しいので・・・
メジャーで先に服の寸法を測ります。
なぜ、メジャーで測るかと言えば、レーヨンの服を、長く水につけていると、ものすごく縮む場合が多く、元のサイズが分からなくなるからです。(自分の服のサイズなら、大丈夫かな?)
もちろん、長く水につけ込む場合も、プロ・ウォッシュを使います。縮んだ服を元のサイズに戻す時、ぜんぜん違うからです。
メジャーで測るポイント!
細かくメジャーで測れば、測るほどいいですが… 最低限、着丈、身幅、袖丈は、測りましょう!
縮んだレーヨンの服の戻し方
プロ・ウォッシュで洗い、すすぎ、脱水した後、ぬれた状態で、かなり引っ張って、サイズを近づけます。
この時、ムリにひっぱると、生地や縫い目が裂けたりするので、要注意です。プロ・ウォッシュを使うと、繊維を1本1本コーティングし、生地が戻りやすくなるので、このトラブルがとても少なくなります。
さらに、仕上げの時、蒸気を当てたりして、引っ張ってサイズを伸ばしながら仕上げます。
といっても、プロ・ウォッシュを使っても、大きく縮んだ服を元のサイズに戻すのは、かなり手間がかかり難しいので、ご家庭ではお勧めできません。
レーヨンの服は、こまめに洗うことが大切です。
縮んだレーヨンの戻し方
プロ・ウォッシュにつけるだけでは、縮んだレーヨンは戻りません!
ウールの素材が少し縮んだ場合なら、プロ・ウォッシュにつけると、元のサイズに戻ることが多いです。
しかし、洗濯で縮んでしまったレーヨンは、プロ・ウォッシュにつけても元のサイズにはなりません。
ただ、プロ・ウォッシュを使うと、縮んだ繊維が戻りやすくなります。
プロ・ウォッシュに配合しているアミノシリコンが、縮んだレーヨンを戻すには、非常に役立ちます。
なので、縮んでしまったレーヨンを戻すには、プロ・ウォッシュを通常の倍ぐらいの濃いめでとかし、そこに衣類をつけ、その後、水で軽くすすいで、脱水し、ぬれた状態で引っ張ってください。
引っ張ってすぐに伸びる感じではないので、ちょっと根気が必要です。
プロ・ウォッシュを使わなくても・・・
シリコンが入ったリンス(髪の毛用)でも、代用できますが、正直、あまりお勧めでありません。やはり、プロ・ウォッシュの方が、圧倒的に戻しやすいはずです。
その理由は、髪用のリンスやトリートメントより、プロ・ウォッシュの方が、コーティング剤の濃度が高く、しかも繊維に適した種類だからです。