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自然派シャンプーとプロの洗い

服を水洗いする時の注意点

クリーニング店の技術をご家庭でも!

洗濯のプロのクリーニング屋さん!
いったいどんな洗濯やクリーニングをしているのか?

その中でも、ご家庭でもできるプロの技をズバリ公開します!

Contents

おしゃれ着・ドライマーク衣料を水で洗う時の注意点

おしゃれ着を水で洗う時は、注意点があります。

「ウールのセーターを家で洗濯したら縮んだ」という時は、水でぬれている時の注意点を知らずに、縮むような洗い方をされている場合がほとんどです。

逆に、この注意点さえおさえておくと、ご家庭でも、さまざまな衣類が洗えるようになります。

 

代表的なウールの説明!

ウールの側面おしゃれ着や、ドライマークの服に使われる繊維の代表に「ウール」があります。このウールの特徴を理解すると、デリケートな服を、ご家庭で適切に洗濯できるようになります。

ここでは、ウールの服をそのまま洗濯機でグルグル回すと縮んでしまう例を説明します。

右の写真は、ウールの側面です。表面にウロコのようなモノがついてます。

それを図示したのが、その下の図です。ウールの表面にあるウロコのようなモノは、水にぬれると右図のように、広がります。

このウロコのようなモノをスケールといいます。髪の毛のキューティクルと同じです。

このスケールが水にぬれると広がるので、ウールの水洗いは注意しなければならないのです。

そのまま、洗濯機で通常にぐるぐる回して洗うと・・・  広がったスケールの先の部分が、洗濯の回転で絡みあい、縮んでしまいます。

ウールを水洗いして、縮んだり、固くなったというのがこの上記の右の状態です。
この固くなった状態を、フェルト化といいます。

なるほど・・・ だからセーターが縮んだ時、固くなってるんだ!

衣類を守るプロ・ウォッシュの場合!

衣類を守りながら洗う洗剤プロ・ウォッシュの洗いの原理を簡単に説明させていただきます。

このプロ・ウォッシュは、もともとクリーニング店がドライマーク衣料を水洗いするために開発された特殊洗剤です。

衣類を守りながら洗うプロ・ウォッシュのページ

ウールは水にぬれると、スケールという部分が広がってしまいます。

プロ・ウォッシュを使うと、衣類を守る成分であるアミノシリコンが繊維の一本一本までをコーティングして守ってくれます。

左図の黄色い部分が、そのイメージです。

このアミノシリコンは、衣類を守るだけでなく、最高の風合いも作り出します!

このアミノシリコンで守られた状態だと・・・  少々動かしても・・・ 広がったスケールが絡みにくくなります。

この原理で、ウールを、気軽に水で洗えるようにしたのです。

プロ・ウォッシュは、この衣類を守る成分(アミノシリコン)の量が、一般的なおしゃれ着洗剤の15倍以上入っているので、守る力が違います!
えっ~! 15倍以上って、すごい差じゃなですか!

ただ、いくらプロ・ウォッシュでコーティングしたからといって、さすがにウールを洗濯機で通常にグルグル回すと、守り切れず縮んでしまいます。

しかし、衣類をコーティング剤で守っているので、そのようなことさえしなければ、プロ・ウォッシュの洗濯で、まずウールは縮みません。

プロ・ウォッシュのような高性能の洗剤がなくてもウール製品は洗えますが、いくら気をつけて洗っても、ウールのスケールの部分は絡んでしまう(縮んでしまう)ことがあります。

クリーニング店は、お客様から預かる衣類を洗うので、水洗いをして、万一縮んだりしたら大変です。だからプロ・ウォッシュのような特殊な洗剤が必要だったのです。

ちなみに、コーティングすると言っても、汚れはしっかり落ちます。洗浄力の高さが、プロ・ウォッシュの特徴です。

ウール以外の素材の場合!

他の素材は、ウール(獣毛も含む)のようにスケールがありません。しかし、アミノシリコンで守りながら洗うことで、洗濯時の摩擦などから繊維を守れます。

だから、シルクなど摩擦を嫌うデリケートな素材こそ、プロ・ウォッシュなのです。洗濯で、表面が摩擦され、光沢が失われてしまうことがあるからです。また、摩擦でスレて白化するときもあります。

しかし、プロ・ウォッシュで洗うと、洗濯の時の摩擦から守ってくれます!

また、シルクや麻は、アイロンをする時、伸び難い素材です。プロ・ウォッシュで洗うと、アイロンもずっと楽です。

ただ、レーヨンは、水ぬれると素材そのものが縮みますので、別途注意が必要です。もちろん、レーヨンのような素材こそ、プロ・ウォッシュが必要です。

ぬれている状態で動かさないこと!

おしゃれ着やドライマーク衣料を、洗濯機でグルグル回す・・・これは、絶対にしてはいけません。

ウールの場合は、上記のようにスケールが広がった状態で回すと、絡んでフェルト化し、縮んで硬化します。カシミヤや、アンゴラなどの獣毛は、さらにデリケートです。

ウール以外のシルク、麻なども、上述した通りです。

だから、洗濯機のドライマークコースは、ほとんど動かないのです。

ただ、本当にデリケートな服は、手洗いがおすすめです。洗濯機のドライマークコースより、服にはやさしいからです。

水に濡れている時は、色が移りやすい!

衣類が水にぬれれている状態の時、衣類の色が他に移りやすくい状態になってます。

ですから、濃い色の衣類と、淡い色の衣類をくっつけてはいけません。

また、洗濯後、洗濯機の中に濡れたまま放置すると、色が移ってしまう可能性があります。

ちょっとしたことですが、気をつけたい基本です。

脱水の際にできるシワまで気を配って・・・

脱水もシッカリ絞るのではなく、おしゃれ着は1分以内ぐらいの軽い脱水にすることがおすすめです。

それは、余分なシワを作らないためです。

ウールは、比較的シワができにくいのでやや大丈夫ですが、カシミヤなどは、シワができやすいので、軽めに脱水したい素材です。

しっかり脱水するとシワができてしまうので、プロはやさしく脱水します。

では、プロの脱水方法について・・・

プロのクリーニング屋さんでは、おしゃれ着を脱水する時には、
脱水機が高速回転になった時点から数秒で止めます。

それで、絞りが弱い場合は、衣類の形を変え、もう一度、脱水をしますが、高速回転になると数秒で止めます。

ここまで気づかえば、シワを作らず、脱水することができます。

洗濯の種類によっては、途中で終了ボタンを押して、脱水の時間を短くします。

どうしても、短時間の脱水ができない場合は・・・

革製品などは、非常にアイロンがかけにくい素材です。
ですから、できるだけアイロンをかけるないでいいように、シワを少なくしたいのです。

そういう場合は、タオルドライなどで、できるだけ水分を取り除きます。

 

麻(リネン)素材は、脱水をしないで、「ぬれ干し」を・・・

麻は、脱水をせずにボトボトのまま干すと、シワが少なくなります。

麻(リネン)の洗濯方法とぬれ干しについて

乾燥や干す時も・・・

衣類を洗濯する時だけでなく・・・

濡れた衣類を乾燥させる時も、乾燥機でグルグル回すと、
衣類の縮みなどのトラブルの原因となりますので、気をつけてください。

特に、ウール製品は、濡れたまま乾燥機で回さないでください。

平干しの場合は、基本的に何でもOK!

一番トラブルにならない干し方です。

ただし、ハンガー干しの方がシワはよく取れる場合が多いです。

ハンガー干しをする時は、シワが取れてよいですが、
洗濯物の重さで、袖等が伸びないように工夫します。

ニット製品は、できるだけ分厚いハンガーを使ってください。

細いハンガーだと、ハンガーの型がつく場合があります。